【留学】カナダ大学10校の特徴・学部・学費徹底比較②
【Atmosphere, Majors, Tuition? Comparison Of Best 10 Universities In Canada】
今回は、カナダの有名大学１０校のそれぞれの特徴や開設されている学部の種類や学費などを細かく紹介、比較していきます！（※最初のトピック2つは前回の記事と重複しているので、すでに①を読んだ方はスキップしていただいて構いません！）
トロント大学、ブリティッシュコロンビア大学、マギル大学を紹介した前回の記事はこちらから！
目次
カナダの大学ランキングベスト10校とは？
まずは、カナダの大学の「有名どころ」＝「大学ランキング上位」の１０校はどこなのかはっきりさせるため、カナダ国内の大学ランキングを解説します！
- University of Toronto（トロント大学）
- University of British Columbia（ブリティッシュコロンビア大学）
- McGill University（マギル大学）
- McMaster University（マクマスター大学）
- University of Montreal（モントリオール大学）
- University of Alberta（アルバータ大学）
- University of Ottawa（オタワ大学）
- University of Calgary（カルガリー大学）
- University of Waterloo（ウォータールー大学）
- Western University（ウェスタン大学）
（2020年9月2日時点）
参考： Best universities in Canada 2021
上位３校のトロント大学、ブリティッシュコロンビア大学、マギル大学は常連で、年によってはこの３校で１位を取り合っています。さらに、世界の大学ランキング（2021年度版）ではトロント大学が第１８位、ブリティッシュコロンビア大学が３４位、マギル大学が４０位と世界的に見てもハイレベルな大学です。（日本の大学では３６位で東京大学がトップ。）
そもそもカナダの”university”と”college”の違いは？
各校の詳しい内容に入る前に、そもそも”university”と”college”の違いは何かご存知ですか？同じ”university”や”college”と言いながらもカナダにおけるそれぞれの役割と、イギリスやアメリカでの”university”や”college”の役割は異なるので、ここではカナダでの”university”と”college”の違いを解説していきます。
- カナダにおける”university”とは…
多くの学部や学科を要し、専門的かつアカデミックな教育プログラムが提供されている「大学」を指す。一般的に4年制のカリキュラムが組まれており、大学によっては大学院も要する規模の大きな「大学」のこと。
- カナダにおける”college”とは…
複数の学部を持つが、”university”の規模に比べると小さい。しかし、”university”に比べてレベルが劣ると言う意味ではなく、より実践的に就職に向けトレーニングを受けられるプログラムが多い。一般的には1〜３年のDiploma（ディプロマ）プログラム。途中で”university”への編入プログラムがある大学も。
カナダの大学、各校の特徴・学部・学費
先ほどのカナダの大学ランキングトップ１０に上がった大学をそれぞれの特徴・どんな学部があるのか、学費はどれくらいなのか詳しく紹介していきます！
4. McMaster University マクマスター大学
オンタリオ州トロントの南西、トロントから車で１時間弱の距離にある都市ハミルトンにキャンパスを構えるマクマスター大学から見ていきましょう！
● ＜マクマスター大学の特徴＞
１８８７年にトロントでもともとは創立しましたが、１９３０年にハミルトンに移転しました。トロントのBloor West通りにある現在は”The Royal Conservatory of Music”の建物がもともとは”McMaster Hall”として、マクマスター大学があった場所でした。”McMaster”と呼ばれたり、省略されて”Mac”という通称があるようです。
引用元：https://globalnews.ca/news/6671231/coronavirus-hamilton-area-universities/
キャンパスはハミルトンのダウンタウンではなく、少し郊外に所在し、オンタリオ湖の西の端を背に、周りを豊かな自然に囲まれています。ゴシック調の建物が多く、歴史を感じられるキャンパスです。
ノーベル物理学、経済学、平和賞を受賞した卒業生もおり、医学や健康科学、工学、物理学などに強い大学と言われています。日本人に馴染みのある人では、日本マクドナルドのCEO、サラ・カサノバ氏がマクマスター大学の卒業生です。
● ＜マクマスター大学の学部＞
マクマスター大学には、１００以上の学士号レベルのプログラム、１００以上の修士・博士などの大学院のプログラムがあります。すべての学部、プログラムは紹介しきれないので、以下に主に人気のある、または世界的にもレベルが高いと評価される学部を挙げていきます。
− 2020年のUniversity Subject Rankingsの世界トップ１００内に入ったマクマスター大学の学部
Nurcing（看護学）, Sports-Related Subjects（スポーツ関連学）, Anatomy & Phisiology（解剖・生理学）, Theology, Divinity & Religious Studies（神学・神宗教学）, Library & Infomation Management（図書・情報学）, Life Sciences and Medicine（生活科学・医学）, Medicine（医学）
● ＜マクマスター大学の学費＞
ここからは留学先や、勉強したい学部を決める上で重要視する方も多い学費について紹介していきます！学部やプログラムによって年間の学費はピンキリです。そしてマクマスター大学のHPによる学費は１ユニットごとで表示されていて、標準的にはフルコースのプログラムで５コース＝１学期１５ユニット＝年間３０ユニットとなるようなので、それを基準にご紹介します。※実際は学部ごとに取得するべきユニット数が異なるのでご了承ください。
| （2020−2021年） | カナダ人（国内生）向け | 海外留学生向け |
| Arts & Science（文理共通学士号） | ~＄6,042.60 | ~＄35,633.40 |
| Engineering（工学） | ~＄10,091.40（※年間30ユニットで計算、実際は少ない可能性あり） | ~＄44,542.20（※年間30ユニットで計算、実際は少ない可能性あり） |
| Business & Commerce（経営商業学） | ~＄9,354.90 | ~＄38,167.80 |
| Social Science（社会科学） | ~＄6,042.60 | ~＄33,851.70 |
| Nurcing（看護学） | ＄6,042.60（※年間30ユニットで計算、実際は少ない可能性あり） | ＄34,109.10（※年間30ユニットで計算、実際は少ない可能性あり） |
2020年10月時点
※最新の学費や各学部の学費詳細や奨学金各種については下記の参照ページをご確認ください。
参照：https://registrar.mcmaster.ca/tuition-fees/
5. University of Montreal モントリオール大学
前回の記事で3番目に紹介したマギル大学と同じくケベック州モントリオールにキャンパスを構えるモントリオール大学を紹介していきます！
● ＜モントリオール大学の特徴＞
その名の通りケベック州モントリオールに位置するモントリオール大学は、英語・フランス語が公用語であるカナダのフランス語圏ケベック州であるだけにフランス語で授業が行われる大学です。１８７８年に設置された歴史ある大学の1つです。フランス語圏の大学なため略称も”UdeM”（”de”はフランス語で”of”を意味）とフランス語表記で呼ばれています。
引用元：カナダ国内でもレベルの高い大学として数えられていますが、世界のフランス語圏の大学の中でもトップレベルを争う名門校です。またより専門的にエンジニアリングを学べるモントリオール理工科大学（Polytechnique: School of Engineering）とビジネスに強いモントリオール商科大学（HEC: School of Business）が付属大学として抱えています。
Mt Royal Parkを挟んで東側にマギル大学、西側にモントリオール大学のキャンパスがあるため、学生が多いエリアと言えます。
卒業生にはジャスティン・トルドー現カナダ首相の父で第２０・２２代首相を務めたピエール・トルドー氏や生理学・医学部門でノーベル賞を受賞したロジェ・ギルマン氏などがいます。
● ＜モントリオール大学の学部＞
モントリオール大学は、フランス語で行われる授業がほとんどですが、大学院のプログラムには英語で行われるものもあり、７０００人以上の留学生も受け入れています。すべての学部、プログラムは紹介しきれないので、以下に主に人気のある、または世界的にもレベルが高いと評価される学部を挙げていきます。
− 2020年のBest Global Universitiesの世界トップ１００内に入ったモントリオール大学の学部
Computer Science（コンピューター科学）, Clinical Medicine（臨床医学）, Economics & Business（経済経営学）, Neuroscience & Behaviour（神経行動学）, Oncology（腫瘍学）, Public, Environmental and Occupational Health（公衆、環境、及び労働上の衛生健康学）
参照：https://www.usnews.com/education/best-global-universities/university-of-montreal-506159
● ＜モントリオール大学の学費＞
ここからは留学先や、勉強したい学部を決める上で重要視する方も多い学費について紹介していきます！モントリオール大学の学費は他大学とは異なる決め方がされており、学生の居住地などの状況によって国内生から留学生、留学生でもフランス語圏の学生などで学費が異なります。
|
（2020−2021年） |
学費（1st Cycle、履修単位最大15の場合） |
その他費用（※健康・歯科保険や海外保険除く） |
| ケベック在住者 | ＄1,311.45 | ＄513.75 |
| ケベック在住でないカナダ人 | ＄4,093.20 | ＄513.75 |
| 2020年秋以前に承認された海外留学生（※選択する専攻ごとに異なる） | ＄8,980.50 Humanities, Social Sciences, Geography, Education, Physical Education and Humanities | ＄513.75 |
| ＄10,031.10 Medicine, dentistry, veterinary medicine, optometry, paramedics, nursing, pharmacy, architecture and environmental design, agriculture, forestry and geodesy, fine arts, film and photography, music | ||
| ＄11,842.20 Pure sciences, mathematics, engineering, computer science, administration and law | ||
| 2020年秋に承認された海外留学生 | ＄11,842.20 | ＄513.75 |
| フランス人またはフランス語圏のベルギー人 | ＄4,093.20 | ＄513.75 |
2020年10月時点
※最新の学費や各学部の学費詳細や奨学金各種については下記の参照ページをご確認ください。
参照：https://registraire.umontreal.ca/droits-de-scolarite/calculateur-des-frais-de-scolarite/ （※フランス語のみのページです。）
6. University of Alberta アルバータ大学
ブリティッシュコロンビア州の隣に位置する石油資源豊かなアルバータ州からアルバータ大学を紹介します。
● ＜アルバータ大学の特徴＞
アルバータ州の州都エドモントンにあるアルバータ大学は1908年に設立された歴史ある名門の総合大学です。近年同じアルバータ州のカルガリーが住みやすさ、物価・家賃の安さからカナダ人にも留学生にも人気の街となってきていますが、そのカルガリーよりも北に位置するエドモントンの冬はトロントやオタワ、ケベックなどと同様にかなり寒くなるのが特徴です。
引用元：https://studyabroad.shiksha.com/canada/universities/university-of-alberta
アルバータ大学では医歯薬理学、工学、化学、生物学、ナノテクノロジーやビジネス分野での研究が盛んですが、アルバータ州はその豊かな自然や天然資源を生かして地質学、森林学、淡水生態学、環境経済学なども盛んな研究や活動が行われています。
留学生も多く受け入れており、その留学生たちが伸び伸びと大学生活を送れるように、学生間の親睦を深める国際交流ができるプログラムなども多様に行われています。（※2020年現在はコロナウイルス感染拡大を防止するため以前とは学内活動は変化している可能性があります。）
● ＜アルバータ大学の学部＞
アルバータ大学では約200の学部プログラムと、約170の大学院プログラムが提供されています。以下に世界的にもレベルが高いと評価される学部やプログラムを紹介していきます。
− 2018年のAcademic Ranking of World Universitiesの世界トップ１００内に入ったアルバータ大学の学部やプログラム
Environmental Science and Engineering（環境科学及び工学）, Mining and Mineral Engineering（鉱業鉱物学）, Instruments Science and Technology（計測器科学とテクノロジー）, Chemical Engineering（化学工学）, Business Administration（ビジネス管理学）, Agricultural Science（農業科学）, Nurcing（看護学）, Earth Sciences（地球科学）, Chemistry（応用科学）, Geography（地理学）
● ＜アルバータ大学の学費＞
ここからは留学先や、勉強したい学部を決める上で重要視する方も多い学費について紹介していきます！学部やプログラムによって年間の学費はピンキリです。
| （2020−2021年） | カナダ人（国内生）向け | 海外留学生向け |
|
Arts & Science（文・理学士号） |
＄5,692.80 | ＄29,500.00 |
|
Business （経営学） |
＄7,488.48 | ＄35,000.00 |
| Computer Engineering（コンピューター工学） | ＄6,831.36 | ＄39,500.00 |
| Dental Hygiene （歯科衛生） | ＄11,003.64 | ＄33,989.64 |
| Nurcing（看護学） | ＄6,641.60 | ＄27,000.00 |
2020年10月時点
※最新の学費や各学部の学費詳細や奨学金各種については下記の参照ページをご確認ください。
参照：https://www.ualberta.ca/admissions/undergraduate/tuition-and-scholarships/tuition-and-fees.html?
まとめ
いかがでしたか？前回の記事に比べると、知らない大学もあった！という方もいると思います。日本人の間での知名度はやはり最初の記事の3校に比べると劣りますが、今回ご紹介した3校もカナダの名門校でレベルの高い教育を受けることができるのでぜひ留学先の候補にしてみてもいいかもしれません。次回は残りの4校をご紹介予定です！
続きの第三弾オタワ大学、カルガリー大学、ウォータールー大学、ウェスタン大学を紹介した記事はこちらから！
前回の記事はこちらから！
