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【カナダ文化】これが寿司⁈カナダ寿司”Sushi Roll”9選

 【Let’s Enjoy 9 “Canadanized” Sushi, “Sushi Roll”!】

今回はカナダの食文化に関して、カナダで食べられる『寿司』についてご紹介します!カナダでポピュラーな寿司は『寿司』と言っても日本の寿司とはちょっと系統が異なります。今回はカナダの寿司レストランでよく見る寿司の名前とその中身の具材、見た目などを詳しく解説していきます!

日本の寿司とはタイプが異なることから、メニューで寿司の名前だけを見てもどんなものか想像できないことも多いです。カナダ留学を考えている方、カナダ生活で『カナダの寿司』を体験してみたい!という方必見です!

目次

カナダで独自に進化した”Sushi Roll”とは?

具体的なカナダ寿司の紹介に入る前に、そもそも『カナダの寿司』とはどんなものなのか、日本の寿司とどう違うのかという点から解説していきます!

日本で『寿司』といえば多くの人が思い浮かべるのは魚を薄く切って、酢飯のシャリの上にのせた『にぎり寿司』ですが、カナダで『寿司』というと、『巻き寿司』が主流なのです!しかもかっぱ巻きや、鉄火巻き、かんぴょう巻きのような巻き寿司というよりも、数種類の具材を巻いた『太巻き』タイプの巻き寿司です。その為、カナダでは”Sushi”=”Sushi Roll”(巻き寿司)を指すのです。

さらに、カナダのSushi Rollは独自の進化を遂げ、日本の太巻きとも異なる大きな特徴があります!一般的に、日本の太巻きは一番外側に海苔が巻かれていますが、外国人にとって「海苔の歯触りが嫌い」、「海苔が噛みきれない」ことから、海苔を内側に巻いてあるのです(この巻き方は『裏巻き』とも呼ばれるそう)。下の写真を見ていただけると分かる通り、一番外側には酢飯となっています。

そのため、Sushi Rollを作る際は、巻き簀にラップを敷き、海苔の上に酢飯を載せたら、それを一度裏返してから海苔側に具材を置いて巻く、というのが一般的です。写真のように、ご飯にいりごまをかけたり、とびっこを散らしたり、マグロやサーモン、アボカドを薄くスライスしてのせたりするものもあります。

カナダナイズなSushi Roll 9選

それでは早速、カナダナイズされた『Sushi Roll』の中でも、人気のSushi Rolls 9種類を詳しく紹介していきます!

1. カリフォルニア(California Roll)

カナダで最もポピュラーなSushi Rollと言えるのが、この『カリフォルニア・ロール』です!カニカマのほぐし(高級レストランでは本物のカニの身を使用しているところも)とアボカドが入った巻き寿司です。

日本人にとっては、『生魚すら入っていないこれが寿司?!』と思ってしまうかもしれませんが、カナダの人々にとっては、これが一番ハードルが低く、食べやすい『寿司』と認識されているようです。笑

食べ方は握り寿司同様、醤油につけて食べたり、カナダの人でもワサビが大丈夫な人は、ワサビをのせて食べる方もいます。カリフォルニア・ロールの発祥や由来は諸説あり、名前の通りカリフォルニアに日本人街「リトル・トーキョー」にあった日本レストランで出されたのが始まり、という説や、カナダ・バンクーバーの日本料理店で考案されたのが始まりという説もあるようです。

2. フィラデルフィア(Philadelphia Roll)

カリフォルニア・ロールに続いて人気なのが、『フィラデルフィア・ロール』です!ただし、カリフォルニア・ロールは都市名のカリフォルニアに由来していますが、フィラデルフィアは北米で定番のクラフト・フーズ社のクリームチーズのブランド名から来ています。

具材として定番なのは、スモークサーモンが外側に巻かれ、中にクリームチーズが入っていて、他にはアボカドやきゅうりも追加で入っています。『酢飯にクリームチーズ?!』と思う方もいるかもしれませんが、スモークサーモンとの相性が抜群で意外にとても美味しいです!

3. レインボー(Rainbow Roll)

カナダ寿司は、『見た目が派手!』という点もカナダ人に受け入れられやすいです!その一つとして人気なのが『レインボー・ロール』です!お店ごとに具材が異なるのですが、ベースはカリフォルニア・ロールで下の写真のように外側にサーモン、マグロ、白身魚、アボカド、エビなどのさまざまな具材のスライスがのっていることから、『カラフル=レインボー』と名付けられています。

上の写真の盛り付けでは分かりにくいですが、1列に並んでいると、一切れずつ上にのっている具材の色が異なり、レインボーのように見えます!

4. キャタピラー(Caterpillar Roll)

次に紹介するのが『キャタピラー・ロール』です!”Caterpillar(キャタプラー)”とは、「いもむし」という意味なのですが、下の写真のように鰻の蒲焼が内側の具材で、外側にスライスしたアボカドをのせることで、その見た目が「いもむし」のように見えることから、このように名付けられたようです!

名前だけ聞くと「え?!いもむしの寿司?」とドン引きですが、アボカドがのったヘルシーな巻き寿司なので安心してください!笑

中に鰻が入っていることが多い、キャタピラー・ロール。「鰻が入っているなら、高級なんじゃない?」と思う方も多いかもしれませんが、値段は他の巻き寿司と大差はありません。おそらく養殖で安価な鰻を使っているため、日本で言う『鰻重=値段が高い』というイメージとは異なるようです。

日本の鰻の蒲焼同様、甘めのタレで味付けされており、なかなか美味しいのでおすすめです!

6. ダイナマイト(Dynamite Roll)

カナダの寿司には、『エビフライ』すらも人気な具材となっています。『ダイナマイト・ロール』は具にエビフライまるまる1本ときゅうりやアボカドなどを合わせた寿司ロールです!「エビフライと酢飯?!」と驚くかもしれませんが、エビと揚げ衣と酢飯が意外にマッチし、生魚の寿司とは一味違い、普通のおかず感覚で食べることができます!


https://quicksushi.com/shop/main-menu/rolls-8-pcs/dynamite-roll/

上の写真のように、エビフライまるまる1本を巻き、切ってあることが多く、端にはエビフライの尻尾の部分が付いていてサクサク感を楽しめます!

5. ドラゴン(Dragon Roll)

先ほどキャタピラー・ロールを紹介しましたが、それに似ているのが『ドラゴン・ロール』です!こちらも見た目がドラゴンのように見えるということから名付けられています。レストランごとに具材が変わる場合もありますが、下の写真のようにキャタピラー・ロールとダイナマイト・ロールを合体させたようなものが多く、中の具材にエビフライ、外側にスライスしたアボカドの上から照り焼きだれがかかっています。


引用:https://www.shibuya.us/weston/product/dragon-roll/
かなりボリュームがあり、1つで満足感を得られる寿司ロールとして人気が高いです!見た目にもインパクトがあり、複数人でシェアしながら楽しむのもおすすめです。

7. スパイダー(Spider Roll)

ここまで見てきてカナダの寿司ロールの名前には、生き物の名前が付いているものが多いと思うかもしれません。他にも『スパイダー・ロール』というものもあります!”Spider(スパイダー)”=「蜘蛛」なので、名前だけ聞くと「一体どんな寿司ロール?!」と身構えてしまいます。笑

その意外な具材は、”Soft-shell Crab(ソフトシェル・クラブ)”という殻が柔らかい蟹を揚げたものです!脱皮したての蟹を使うので、殻がまだ柔らかくそのまま食べられます。


https://umami-recipe.com/en/recipes/spider-roll-former-sushi-chef
日本ではあまり見ないですが、カナダではよくある寿司ロールです。このソフトシェル・クラブを揚げたものがまるまる1匹入っているので、寿司の端から飛び出た蟹の足が『蜘蛛の足』のようにも見えることからこの名前が付けられたのです。

8. スパイシー・ツナ(or サーモン)(Spicy Tuna/Salmon Roll)

日本では辛い味付けがされた寿司はあまり見かけませんが、カナダの寿司ロールには、『シラチャソース』というソースで漬けたマグロやサーモンを具材とした『スパイシー・ツナ(またはサーモン)・ロール』があります!

『シラチャソース(Sriracha Sauce)』とはタイ料理で魚介を使った料理などによく使われる調味料で、北米でもアジア系のお店などで使用されていたり、スーパーでも普通に売られていたりします。程よい甘辛さでアジアン料理にはもちろんさまざまな料理の味付けとして使われ、カナダではこのように寿司にも使われています。


https://www.pfchangs.com/menu/sushi/spicy-tuna-roll

醤油やマヨネーズなどの味付けが多い寿司に飽きてしまった人は、ピリッと辛い刺激のあるスパイシー・ツナやスパイシー・サーモンロールも試してみるのをおすすめします!

9. ヤム天ぷら(Yam Tempura Roll)

最後に紹介するカナダ寿司が『ヤム天ぷら・ロール』です! ”yam”とは”sweet potato”とも呼ばれることがあるのですが、『サツマイモ』ではなく、サツマイモよりも中がオレンジ色の芋のことです。炒めたり、揚げたりするとホクホクした食感になり、パサパサはしておらず、芋だけどさっぱりした味です。


https://www.pickydiners.com/www/my-favourite-lunch-spots-in-downtown-vancouver-japanese/urban-sushi-yam-tempura-roll/

カナダではヤム天ぷらロールを『ベジタリアン・ロール』としてもおすすめされていて、肉や魚介を使わないお寿司を食べたいカナダ人にもよく食べられています!

【番外編】カナダ版Sushi Restaurantによくあるサイドメニュー

以上がカナダでポピュラーな寿司ロールの紹介だったのですが、ここからは番外編で、カナダの寿司レストランで寿司ロール以外には何があるのか、も紹介していきたいと思います!

Miso Soup

まずは『味噌汁』ですね!サイドメニューで何か汁物が欲しいという時に、注文するカナダ人も多いです。日本では見ない光景の一つが、Miso Soupを頼むと、レンゲがついてくるところも多く、日本人をびっくりさせます笑

また、味噌汁と言っても、インスタント味噌汁のようなものがほとんどで、具のわかめや豆腐もちょっぴりしか入っていないことも多々あります。。

Edamame

『枝豆』もカナダにはあります。冷凍のものを解凍して、塩を振ったものを出しているお店が多いですが、お酒を頼んだりする時は、つまみとして、また寿司ロールを食べて、野菜が足りないと感じる時に頼む方もいます。

Takoyaki

寿司レストランでたこやき?!と思いますが、カナダの日本食レストランではなんでもありです笑

こちらも冷凍のものがほとんどです。寿司の醤油味ばかりでなく、ソースっぽいものを食べたい時に頼むといいかもしれません。

Agedashi Tofu

『揚げ出し豆腐』もカナダの日本食レストランではよくあるメニューです。こちらはふわっと揚げた豆腐に、出汁がかかりおいしい揚げ出し豆腐を提供するお店もあります。家では揚げ物を作るのが大変なので、レストランで頼んでみるのもおすすめです。

Gyoza

『餃子』といっても、なぜか『揚げ餃子』を”Gyoza”として出しているお店も多く、注文してから想像していた焼き餃子でない時は、驚いてしまうかもしれません。笑
Seaweed Salad

海藻(茎わかめ的な)サラダでごま油で味付けされ、日本でよくある海藻サラダとは少し異なります。ただこれもこれで、寿司ロールの箸休めにぴったりでなかなかおいしいのでおすすめです!

まとめ

いかがでしたか?日本での『寿司』の概念を全く持って覆されたと思います!笑 カナダの寿司はユニークでバラエティに飛んでいて、気軽に食べられる独自の『寿司』に進化しています!

「日本食は日本で食べられるから、カナダで寿司、日本食はちょっと。。。」と思っている方も、カナダナイズされた寿司を、カナダでできたお友達と食べに行ったりするのも、とても新鮮な経験になるのでおすすめです!

カナダの食文化について他にも紹介しており、カナダでの『ブランチ』に興味がある方はこちらの記事も併せてチェックしてみてください!
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