カナダ文化

【カナダ留学】カナダでのスマートなチップの払い方

【By Cash? By Card? How to Pay Tips in Canada】
今回は、カナダの文化の1つである「チップ」の制度や払い方払う金額などについて解説していきます。

主にアメリカ、カナダの北米で広く日常的に浸透しているチップ文化。日本にはない独特な文化で、旅行や留学する際、初めは戸惑う方も多いと思います。

そこで、計算機を使ったりしてもたつかずにスマートにチップ額を割り出すコツや、カード払いの際に操作するハンディタイプの機械の扱い方なども含めてチップについてご紹介します。カナダ留学初心者の方、初めてカナダに旅行される方必見です!

目次

1. そもそも「チップ(Tips)」とは?

サービス、もてなしに対する感謝を示すために払うものとされています。
(ちなみに日本語表示だと同じになるポテトチップスの「チップ」は”Chip”です。英語の発音は”Chip”の方が「チップ」に近く、“Tip”「ティップ」と言う方が近いと思います。)

感謝を示すため、ということでは日本でも冠婚葬祭など特別な場で、何か特別な要望をお願いした場合(友人に受付、会計、司会などをお願いするなど)に、お礼として「心づけ」を渡します。ただ、この心づけはあくまで「気持ち」であり、相場もあいまいで絶対に渡すべきという「マナー」ではありません。

一方、チップは(払わなかったら、何か罰があるというわけではないですが)「マナー」として払わなければいけません。

2. チップは現金払い?カードもOK?

現金でも、カードでもどちらでもOKです。会計金額にチップを上乗せしてまとめて払ってもいいし、会計金額分はカードで払い、チップは現金で別に渡すのもOKです。(※その逆で、チップだけカード払いというのは、あまりスマートなやり方ではないのでNGかと。。)

3. カナダでのチップ額(%)の相場

・一般的なレストラン10~15%
・高級レストラン15%~
・バーテンダー10~15%
・美容院15~25%
・食べ物系デリバリー~10%
・ホテル(荷物を部屋まで運んでもらう、ベッドメイキング)1~3ドル
(荷物が多い場合は荷物1つに対し、1~2ドル渡す。)
・タクシー10~15%
・カフェ、フードコートの飲食店:基本的に不要。払う人は5セント~2ドル
・小売店(スーパー、コンビニ、アパレル、雑貨など)不要

4. チップを計算するのは消費税加算前の会計金額!

実は私も最近まで勘違いしていました。確かに言われてみれば消費税に対してチップを払う必要ないですね。ということで、

 会計金額+
(会計金額の10~15%のチップ)+
(会計金額の12%の消費税(バンクーバー場合)
=支払うべき金額
という計算になります。

5. 10~15%のチップって結局何ドル?

チップ相場のパーセンテージは分かっていても、じゃあ実際の支払時には「結局いくら払えばいいの??」となってしまいます。計算が得意な方は、計算機を使わずに頭の中で計算してしまうと思いますが、計算が苦手な方は、レジ前でもたついてしまう、ということがあると思います。私なりにだいたいのチップ額を出す計算のコツを教えます!

【10%チップにしたい場合】

一番簡単に暗算できます。10%つまり1/10なので、会計金額の小数点を1桁左にずらした額になります。

例)会計金額が38.87ドルなら、小数点を左にずらし、3と8の間に置く。→3.887ドル→繰り上げで3.89ドルが10%チップ!

【15%チップにしたい場合】

先に10%チップと同じ計算をして、さらにそのチップの半額分を後から足します。(10%と5%に分けて考えます。)

例)会計金額が38.87ドルなら、10%チップが3.89ドル、その半額分は1.945ドル→1.95ドルなので、3.89+1.95=5.84ドルが15%チップ。
(実際はここまで小数点細かく計算していなくて、「10%が約4ドル、半分が2ドル、合わせて6ドルだけど多めに計算してるから5.8か5.9くらいかな。小銭細かいのここでたくさん出して、財布軽くしよ。」くらいの感覚です。)

【間をとって12~13%チップにしたい場合】

会計金額をざっくり8で割ります。1/8が12.5%なので、8で割って、あとは気持ち5セント~25セント硬貨を足したり、引いたりして調整します。

例)会計金額が38.87ドルなら、割りにくいので約40ドルと考えます。40割る8で5ドル。→多めに40ドルと考えたので13%分なら5ドルで多めのまま、12%分なら4ドルと小銭ある分くらいで出しちゃいます。(適当。。笑)

といった具合で計算してます。やっぱり計算機使った方が早いじゃん!と思った方は、参考にしなくて全然大丈夫です!笑 カナダ人も計算めんどくさいと思った人は、適当に出していて、たまにそんなにチップくれるの?と言う時もあります。カフェで10ドルちょっとの会計で2ドルのチップをくれたり(約20%チップ)。

6. そもそもチップのパーセンテージ判断基準は?

あくまで私の判断基準ですが、まず、サービスが平均より少し悪い時は、10%にしています。(レストラン例:注文を取りに来たり、料理を運んでくるのに時間がかかった、サーバーの態度が不愛想だった、失礼だった、飲み物が足りているか来てくれなかった、注文したものを間違えられた、頼んでことを忘れられた、など)平均的に、過剰すぎず、ほったらかされすぎずサービスしてもらったな、と感じた時は15%

サーバーがすごくフレンドリーで(無理やり営業スマイルな感じではなく、自然に)注文に迷ったときに、おすすめやアドバイスをしてくれた(高いものを勧めることなく、好みを配慮してくれた上で)場合などは18%または20%近く払います。

一例として、今年の彼との記念日でCactus Clubというカナダでチェーン展開するダイニングバーに行ったとき、予約はしましたが特に記念日ということは伝えませんでした。お互いにプレゼントとカードを交換したのですが、それを担当のサーバーの女性は気づいてくれていて、サプライズで”Happy Anniversary”と書かれたデザートプレートを持ってきてくれました!

なんでAnniversaryだとまで分かったの?と聞くと、彼女は一方だけがプレゼントを渡すのではなく、交換していたから誕生日ではなく、カップルだから記念日なのだろう、と予想したの!とのことでした。

なので、この時は20%くらいチップを払いました。(プレートをくれたからといより、最初に注文を取りに来てくれた時から、しつこすぎず、自然にフレンドリーに接客してくれたので全体のサービスに対してで払いました。)

7. カード払いの場合は、ハンディタイプの機械を使う?

一昔前は、あるいは高級レストランや一部のお店では、サーバーがクレジットカードをお客さんから一度受け取り、裏に行き、会計操作を済ませて、レシートと一緒にカードを持って、テーブルまで戻ってきてくれるスタイルがありました。最近は、カードを挿入して読み取る小型でコードレス持ち運び可能な機械で払うことが多いです。

この機械の操作が初めてだと、戸惑うので解説します!

1.まず、店員が会計金額を機械に打ち込んだ後、機械を手渡してくれます。
2.受け取ったら、画面の指示に従って、ボタンを押すか、タッチスクリーンなら、画面をタッチします。

以下の写真のようにまず言語を選択します。写真の機械はタッチスクリーンではないので、右横にある”F1″または”F2″のボタンを押します。(機械によっては英語設定に最初からなっているものもあります。)

言語を選択。英語かフランス語

3.次にチップ額選択画面になります。写真のようにパーセンテージ表示のみの場合と、パーセンテージかドルで入力するか選択する機械もあります。カフェなどでチップを払わなくてもいい場合は、“Other Amount”を押して、“0”ドルを押し、”OK”ボタンを押せばスキップできます。

チップ額を選択

4.チップ額の選択が終わると支払い画面になります。“TAP”とあれば、カードをかざすだけで支払い出来ます(マイクロチップが埋め込まれたカード)。または挿入機械右脇にスライドして読み取らせ支払うこともできます。

“TAP”以外の場合、この後に暗証番号を入れる画面が出てきます。

支払い画面。

5.“Approved”という文字が出たら、カードを取り出し、機械を店員に返します。

6.もしレシートが出てきたら、だいたい1枚目はお店側で保管する用なので、切り取り、2枚目に出てきた方を自分控えとしてもらえます。(※お店、機械によって逆の場合もあるので注意)

8. まとめ

なかなか「チップ」という文化に最初は慣れず、チップを忘れたり、戸惑ったりしてしまいますが、自分がカナダで働きはじめ、店員側になって初めてチップの大事さ、またはお客さんが何%払ってくれるかすごく気になるようになります。

特にレストランのサーバーの時給チップ分を見越して、他の仕事より時給が低く設定されているので、チップはとても大事な収入源なのです。

なので、カナダに来られた際は常にチップのことを意識して払い忘れのないよう心がけましょう。